『天山の自然を守る会』特別企画『ヤマトキソウを探せ』
曇天、ガスの濃い天山に、守る会の精鋭4人が集合。
ガスの中のナナカマドの若葉に目を潤し、
ヤマクワの実を口にしながら登り始める。
山頂周辺でヤマトキソウ捜し。
天山にヤマトキソウがあることは、既に何人も確認している。
昨年、自分でも確認したが、
人から聞いた分はなかなか確認できない。
そこで、どの辺にどれくらいあるのかを確認しようと言うのが今回の企画。
それぞれが持っている情報を元に虱潰しに探すが・・・。
山頂東北部でやっと6株を見つける。
小さな株は、葉はミヤコザサの葉との区別が困難で、
花もトキ色が薄い白で、小さく目立たない。
一度見つけた株でさえ、改めて探すとすぐには見つからない。
ガスに濡れたそのトキ色を帯びた白い花は
しゃがんでカメラのレンズ越しにのぞくと
実に清楚で上品な優しさがある。
帰路、カキランの株を確認していて、
なんとそこで2株のヤマトキソウを確認。
その場所で、往路に同じカキランを確認した時は
気がつかなかったヤマトキソウである。
ミヤコザサが生い茂る天山ではヤマトキソウの確認は
容易でないことを実感し、
まだ他にも点在しているだろう事も、想像に難くない。
天山を下山後、他の湿原二箇所でもヤマトキソウを観察した。
天山のヤマトキソウは、ある種特殊な環境下で
ぎりぎりの微妙なところでかろうじて閑散に点在しているのだろう。